【腰痛よ、さようなら!】介護のプロが実践!「ボディメカニクス」と進化した「ノーリフティングケア」

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※本記事はプロモーションを含みます。

毎日の介助で、腰がもう限界…
職員の腰痛、どうにかしてあげたいんだけど…具体的な方法が分からない
家族の介護、もっとお互いに無理なく、安全にできないかな

そんな切実なお悩み、介護にたずさわる多くの方が抱えていらっしゃいますよね。
介護現場の腰痛は、本当に大きな問題です。

目次

結論:ノーリフティングとボディメカニクスで腰痛は防げます

一度は耳にしたことがある、からだの使い方を工夫する「ボディメカニクス」は、確かに有効な手段のひとつです。

しかし、さらにその先へ。

近年、介護する側もされる側も、もっと安全で、もっと質の高いケアを実現するための考え方として「ノーリフティングケア(持ち上げない介護)」が注目されています。

この記事でわかること
  • ノーリフティングケアとは何か
  • 移乗介助や体位変換での正しい介助方法
  • 腰にやさしい介助を実現するための福祉用具の選び方
  • 介護職員や家族介護者が腰痛を予防しながら安全にケアするコツ 現場で無理なく取り入れられる習慣化のポイント

ノーリフティングとは?ボディメカニクスとの違い

基本の考え
   人力で持ち上げず、用具や環境で安全な介助を行う
ボディメカニクス   体の構造や力学(てこ・重心など)を活用して介助

項目ノーリフティングボディメカニクス
目的利用者と介助者の双方を守る安全な介助の実現介助者の体への負担を減らす
実践方法福祉用具の使用(スライディングシート・リフトなど)姿勢・重心・足の使い方など身体操作を工夫する
特徴持ち上げない・引きずらない・ねじらない」が原則道具を使わず「体の使い方」で対応することが中心
メリット腰痛予防効果が大きい/利用者の安心・安全が高まるすぐに実践できる/費用がかからない
デメリット用具の導入コストや設置スペースの確保が必要習得に時間がかかる場合がある/完全には負担をゼロにできない
適した場面重度介助・長時間の対応・一人介助の場面日常の介助全般(移乗・体位変換・排泄介助など)
介護課長

“持ち上げる”という行為そのものを減らそう、という考え方です。
福祉用具を上手に使うことで、より安全なケアを目指せます。

「ノーリフティングケア」で使う福祉用具(一例)

「ノーリフティングケア」の考え方を取り入れ、福祉用具を積極的に活用することが、いま最も推奨されるアプローチです。

これにより、介助する側(介護者)のからだへの負担が劇的に減ります

なぜ「ノーリフティングケア」が大切なの?

ボディメカニクスは、「てこの原理」や「からだ全体のバランス」を上手に使う事で、特定の筋肉や関節への負担をへらすことができます。

ノーリフトは、そもそも持ち上げない抱え上げない引きずらない」ことを原則としています。

ノーリフトのメリット
・介護者の腰痛リスクを限りなくゼロに近づける
・家族(利用者)の不安や苦痛を軽減し、安全なケアを提供する
・家族(利用者)残っている力(残存機能)を活かし、自立支援につなげる

介護課長

人力でがんばる”ことから、“道具をかしこく使う”ことへ。それがノーリフティングケアの基本的な考え方です。

ボディメカニクスを活かし、ノーリフティングケアを実践!

実際の介助場面でどのようにボディメカニクスの知識を活かし、さらにノーリフティングケアを実践できるのか見ていきましょう。

1.移乗介助(ベッド↔車いす)

介護課長

移乗介助は、ボディメカニクスを駆使してもなお、腰への負担が大きい場面です。

これらの人力でのポイントをおさえた上で福祉用具を使用してみましょう

スライディングボード

対象者
・自分の足で立ったり歩いたりするのが難しい人。
・自分で座った姿勢をある程度保てることができる人。
・車いすやベッドで生活している人

使い方
1. ベッドと車いすの間にボードをわたす
2.すべらせるように移乗 
 *摩擦抵抗がへるので、ほとんど力を必要としません。

介護課長

お尻の下に板を入れて、移り先への橋渡しをするイメージです。

床走行式リフト

出典:ABLITIES

対象者
・体を支える力が弱い方に
・自力での起き上がりが困難な方

使い方
1.スリングシートを対象者の体の下に敷く
2.リフトのアームにスリングをセット
3.ゆっくりと上昇・移動させる
4.移動先でゆっくりと降下させて完了

介護課長

吊り具で全身を支え、ベッド⇔車いすの移乗をサポートします。
名前のとおり、床の上を走行させて使います。

メリット
全介助の方でも安全に移乗できる
身体を持ち上げないため職員の負担が少ない
転倒・事故のリスクを減らせる
介助者が1人でも対応しやすい


僕の勤務先でもレンタルをし導入しています。
寝たきりの方や拘縮が強い方も、このリフトを使うことで、車椅子に乗ることができるようになりました。

人力で移乗するより、安全性が格段に上がり、一度体験するとその良さを実感すると思います

デモンストレーションも可能なので、福祉用具を取り扱う会社に相談してみてください。

スタンディングリフト

対象者
・足に力はあるけれど、長く立っていられない人
・ベッドや車椅子からの移動が不安定な人
・自分の体を動かすのが一部だけ難しい人

使い方

  1. 対象者の膝を支えるパッドに脚をあてる
  2. ハーネスを胴体に巻き、しっかり固定
  3. レバーでゆっくり立ち上がらせ、移動する
  4. 移動後、ゆっくり座位へ戻す
介護課長

スタンディングリフトを活用したことで、オムツを使用していた方が、トイレでの排泄が可能になりました。

立ち上がりが少しできる方の為の力強いサポーターです。

導入することで、介護者の腰の負担を減らし、利用者の”できる力”も引き出せます。

こちらも、福祉用具のレンタル事業所やケアマネージャーに相談してみてください!

2.体位変換(寝返り・起き上がり)たった1枚の布で介護がぐっとラクになる

体位変換(体の向きを変える)も、スライディングシートを使うことで、驚くほどラクになります。

スライディングシートとは?
滑りやすい素材でできた布状の福祉用具
表面がツルツルしているため、力を入れなくても体をスーッと移動させられるのが特長です

スライディングシートはこんな場面で使われます。

・ベッド上で体をずらすとき
・仰向けの体制から横向きに変えるとき
・褥瘡(じょくそう)の予防の体位変換に

対象者
・自分で寝返りや体の移動ができない人
・褥瘡のリスクがある高齢者
・寝たきりで移乗介助が必要な人
 ※特に、動かす時に皮膚を引きずると痛みが出る方には効果的です。

介護課長

利用者の体格が大きくても、1人の力で体位交換ができるようになります。その上、腰への負担が大幅に減りますよ!

利用者(介助される側)にとってのメリット
・体が引っ張られず痛くない
・肌や皮膚のトラブルを防ぎやすい
・恐怖感や不快感が減る

価格の目安

スライディングシートは1枚2,000円〜5,000円程度
施設では備品として導入されていることが多いですが、在宅介護でも利用可能です。

現場や在宅介護で「最近、体に負担が大きいな」と感じている方は、ぜひ一度、試してみてください。

まとめ

介護課長

ノーリフティングケアはこれからの介護現場には必ず必要になってきます。

ノーリフティングケアを取り入れることで

あなたの腰痛リスクは、限りなくゼロに近づきます!
介助される方も、より安全で、尊厳が守られたケアを受けられます!
結果として、介護の仕事をもっと長く、もっと前向きに続けられるようになります!
職場全体で取り組めば、安全性向上、労働環境の改善、そして離職防止にも大きく貢献します!

最初は、新しいことを覚えるのに少し戸惑うかもしれません。

でも、ノーリフティングケアは、これからの介護には必要なとてもやさしい技術です。

ぜひ、小さなところから、できそうなところから、取り入れてみてください。

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